日韓関係論文
日鮮同祖論と高天原・朝鮮


 「新しい歴史教科書」で日本神話が取り上げられ、先日の大会で大変楽しく、日本神話の模擬授業を聞いた。日本神話の登場は科学的でないと非難する声があるが、これこそ伝承の重要性を無視した、非科学的な意見である。私はシュリーマンがギリシャ神話からトロイの遺跡を発見したことから明かな如く、日本神話は民族・特に天皇家の伝承であり、古代史から外してはならないものだと考えている。

 日本は朝鮮統治に当たり、朝鮮人と日本人は同祖同根論を唱えていた。そして多くの日鮮双方のリーダーがこの論を元に双方の協力を主張している。中でも第八代総督で、後に総理大臣になった小磯国昭は日本書紀を研究し、素戔鳴尊の生地は朝鮮の江原道であったとしている。即ち日本書紀に、「素戔鳴尊が朝鮮の曽尸茂梨に居を構えていたが、倦怠を覚えたのでその子・五十猛尊を伴い船に乗って出雲に渡った」と書いてあるとし、曽尸茂梨を江原道春川の近くの牛頭山の麓の牛頭里と比定した。
この考えは小磯が言い出したものではなく、『元帥 寺内伯爵伝』にも「春川を巡視し、素戔嗚尊の降誕せられたりと称する牛頭里その他の古跡を調査し」との記述がある。

 素戔嗚尊が朝鮮に生まれたと言うことは、高天原は朝鮮にあったことになる。このように高天原は朝鮮にあったと考えると、日本神話は非常に筋が通って来る。

 以下日本人の起源について私の考えを述べる。

 まず日本人のルーツについてだが、基本的に北方系、南方系、朝鮮系の混血であり、その中でも朝鮮系が支配的だったと考えている。日本に原人が発生したと考えるのは一寸無理である。私が朝鮮系が主力であると考える理由は

1.蒙古斑がある。
2.文法が蒙古をルーツとすると思われるウラルアルタイ語系で、朝鮮、トルコ、フィンランド等と共通であることである。単語は簡単にその時々で取り入れられるが、文法は簡単に変わるものではないと思う。
3.沖縄の言葉が日本語であり、台湾より早く発展していること。この事は沖縄人の主力は南方系や、中国系ではなく北方系又は朝鮮系であると考えられる。今でも人口密度の低い樺太とのつながりを考えるより、朝鮮系が主力と考える方が自然であろう。
4.産経新聞で連載していた「古代からの伝言」を読むと、航海技術の発達していない当時にしては、異常なほど日本と朝鮮の関係が密であった。同時に古代日本語は古代朝鮮語とかなり近かったと言う意見もある。

 私は中原の動乱により、数次に亘り朝鮮半島から民族移動があったと思う。その内朝鮮半島南部の主力を移した部族が、次なる移住地を求め日本を探検し、遂に本体が日本に移ったのが「天孫降臨」伝説だと思っている。しかし本体が日本に移った後もかなりの勢力を朝鮮に残していた、それが高天原であり、任那だと考える。

 そのように考えると、航海技術の未熟なあの時代、高句麗の好太王碑に書かれている倭との戦争、神宮皇后の朝鮮征伐、百済の義慈王が日本に人質として来ていたこと、大伴金村等による絶え間なき百済、新羅との戦争等、すべて不思議が無くなる。又日本で成立した大和王朝が、東北地方の平定より先に朝鮮へ進出したと考えるのは一寸無理がある。

 又古事記の最初に出てくる国産みの神話で、最初に生まれた島を一般的には淡路島に比定しているが、天の沼矛でかき回して出来た島を対馬、最初に生んだ未熟児の水蛭子を壱岐と考えると、探検の結果日本が発見された話として、非常に納得性のある話となる。

 尚天皇家渡来の前に、ある程度の文化は栄えており、その首長が、箸墓の主や、大国主命だったのではなかろうか。